篠ノ井総合病院の中の三代澤本寿作品

2010.5.3
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三代澤本寿(みよさわ・もとじゅ)さんの作品は松本の中にだけあるのではありません。銀座では服飾デザイナーの森英恵さんのモリハナエサロンで屏風が使われていました。松本市美術館の「型絵染・三代澤本寿生誕101年展」のために修復し展示されています。
今回紹介するのはJA長野厚生連篠ノ井(しののい)総合病院にある作品です。病院にあるのはパネルだけではなく照明も本寿さんのデザインなのです。


廊下のパネル  

待合室のパネル
待合室のパネルは虫や動物・草花などがかわいくデザインされていて見ていると微笑んでしまいますね。

病院の中で本寿さんのパネルと看板と照明がある場所・・・
それはレストランです。

レストランの階段の入口にある照明と看板


階段の踊り場



レストランの中には全ての壁にパネルがあります。


紙ナフキンも本寿さんのデザインの柄

篠ノ井総合病院と本寿さんの縁は何だったのでしょう?
それは、病院の初代医院長の新村先生が松本の信州大学にいるときに本寿さんの作品を気に入ったことが縁でした。
病院に本寿さんの作品を取り入れるとは、ユニークですね。

新村先生は常に「人間が生きていくための喜び」を考え、患者さんのことを気遣っていました。今ではどの病院でも当たり前のことになりましたが、温かい食事を提供することを考えたのは新村先生だったのです。それは病院改革の一つで職員と一緒に研修会を行なって意識を高めていました。

今回の取材は病院の許可をいただいて写真撮影をさせていただきました。レストランの照明と看板を撮影していると通りかかった先生が「いいなぁと思っていた」と言いました。その先生は誰がデザインしたものか知らなかったのですが、“いいなぁ”と思えるところが本寿さんの作品の特長を表している言葉だと思いました。

JA長野厚生連篠ノ井総合病院
  長野県長野市篠ノ井会666-1 地図