中央アルプス 千畳敷~宝剣岳~極楽平 岩場歩き

レベル:
山行日: 2013.07.19
108
標高:2931m
中央アルプス 千畳敷~宝剣岳~極楽平 岩場歩き

今回は、観光地としても有名な「千畳敷カール」から見える切り立った岩稜「宝剣岳」の岩場歩きをご紹介したいと思います。

「宝剣岳」は、中央アルプスの名勝地である「千畳敷カール」の中央に一際大きく突き上げるように聳える岩稜の山です。千畳敷カールまでロープウェイが掛っているので、四季を通して観光客やカメラマンのお客さんが来る事が出来るので、有名な山岳風景となっています。

松本からのアクセス方法

松本市から駒ケ根のバス発着所「菅の台バス停」までは、「木曽駒ケ岳」のページをご覧ください。
駐車場に車を置いて、専用バスとロープウェイを乗り継いで、標高2612Mの千畳敷カールまで行くことが出来ます。

 

ロープウェイ駅→乗越浄土の稜線


「千畳敷カール」のロープウェイの駅を降りたら、神社の横から出ている登山道を歩いて行きます。お花畑の周遊道を抜けて一番奥の分岐点から九十九折りの急坂「八丁坂」を登って行きます。約30~40分ぐらいで「乗越浄土の稜線」まで出ることが出来ます。


「乗越浄土」の稜線には、宝剣山荘や天狗荘などの山荘が並んで建っています。そこは「木曽駒ケ岳」に行くのと「宝剣岳」に行く分岐点になっているのです。 今回僕たちはその分岐点を左に曲がり、目の前に聳えるこの画像の「宝剣岳」を目指します。

 

乗越浄土→宝剣岳山頂


ロープウェイ~乗越浄土までの登山道は急坂ですが整備された階段状の登山道でした。しかし分岐点から先の宝剣岳へは岩場になります。なので手に何かを持っては登れません。両手を使って岩を持って登って下さい。


急な岩場になると「鎖」が設置してありますので、鎖を掴んで登る事が出来ます。
今回僕たちが行った時は、鎖が新しくてキレイなモノになっていました。ちゃんと登山道整備がなされているのにとても心強くて、感心しました。乗越浄土の分岐点から宝剣岳の山頂までは約15分ぐらいで登れると思います・・・。


宝剣岳の山頂に到着です。宝剣岳の山頂には約3m程の「山頂の岩」があり、宝剣岳の山頂2931mはこの岩の上の標高となっているのです。この岩の下には社や小さい看板があり、通常はそこで山頂と言う事になります。
この北側から宝剣岳山頂へ登るルートならさほど難しい岩場ではないので、宝剣岳の山頂には山登りをされる方だったら誰でも登れると思います。 千畳敷カールから見える宝剣岳に憧れる方で初心者の方は、まずこのルートで山頂まで到達して帰りも同じルートを下って下さい。

宝剣岳山頂→極楽平


宝剣岳山頂から極楽平へと進むルートの南側は、けっこう切れ落ちている岩場の連続になります。ここからが本当に難しい岩場のルートという事になります。 山頂からスグ下の所が、垂直に降りる所や岩の間を抜ける所もあり、一番怖い場所のようなきがしました・・・。


この先も、ずっとこのような鎖場が多く緊張の連続する岩稜線のルートなのですが、ロッククライミング的な要素ではなく岩のルートという感じでシッカリと鎖も設置してあるので、僕の印象ではそれほど難しいルートではありません。ちゃんと3点支持で降りて行けば大丈夫だと思います。


岩の上に人が立っているのや鎖が掛っているのが見えます。ルートはこのような岩の稜線をつたって進んで行く事になります。 右側に見える平らな所に標識が立っている所まで行くとこの岩場は終了となりますので、もうあとちょっとですね。


そして上記の画像の平らな所に到着しました。これで岩場登り下りは終わりです。今まで通ってきた宝剣岳の岩稜とそのルートを振り返ってみて、「ヤッタ~!!」と達成感に浸って下さい!!、思わず笑みが広がりますね。この宝剣岳の岩場ルート~ここまでの所要時間は約40分ぐらいです。

極楽平→ロープウェイ駅


あとは、広~い稜線歩きを楽しんで、極楽平の分岐点から下ってロープウェイ駅に帰ります。この時期は、夏の間は高山植物の宝庫になっています! ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ、ミヤマシオガマ、コマクサ、コバイケイソウなどなど、たくさんの高山植物の花が咲いていますので、それを楽しみながら下りて行きましょう。

登山者の感想

この宝剣岳~極楽平の岩場のルートは、「上級者向き」、「岩場、危険」とたくさんの注意看板がありますが、完全に雪の無いこの時期はそれほど難しい岩場ではないように感じました。実際に一緒に行った女性は、ルート上にはシッカリと整備された鎖があるので、スルスルと岩場を登り降りしていました。なので、登山を初めてまだ岩場の経験がないのだけど岩場に挑戦してみたいと思われている初心者の方には、あまり距離も長くないこのルートはピッタリだと思いました。でも、そうは言っても岩場は岩場、手を滑らせると一気に下まで滑落して大怪我になってしまうので、くれぐれも細心の注意をして通って下さい。よろしくお願いします。

【登山者・記者 ハタゴニアン】