やまたみ登山学校 第7回机上講習「山の写真を楽しもう」
(1)シャッターチャンスを逃さない
『いいな〜と思った時がシャッターチャンス』
まずは面倒くさがらずカメラを取り出しましょう。感動したものを意識して確認し、的を絞って大きく撮りましょう。
見えるもの全てに感動すると思いますが、その中でも何に一番感動したのかを確認し、そこに的を絞って撮影します。あれもこれも入っている写真は結果的には雑多になってしまい、感動が薄れてしまうことがあります。
(2)撮影の時間を選ぶ
『朝、夕が勝負』
食事の時間を遅らせても、朝焼けの変化、夕焼けの一瞬を撮影しましょう。
朝焼け、夕焼けは刻々と色が変化して素敵ですね。空の色だけではなく、映し出される山や木の色も変わっていきます。
(3)光を利用する
『射光、逆光、半逆光を生かす』
朝夕の射光は山肌の陰影が強くなり、立体感のある写真になります。
逆光、半逆光は使い方によっては、意外なことに表現したいものが強調されます。(経験が必要とされるかもしれません。)
(4)雲、霧などを利用する
『柔らかい光を使う』
雲や霧は、乳白色の散乱光の効果が得られます。葉っぱを通した光も風情のある写真になります。
(5)トリミングする
『余分なものはカットする』
被写体に近づけず余分なものも一緒に入ってしまったらトリミングしましょう。
(6)テーマを持つ
『イメージを意識する』
テーマを持つことにより、イメージを膨らませ物語を感じさせる写真になります。
(7)花の撮影にはマクロレンズなどを使う
『花の中を覗いてみよう』
マクロレンズや接写レンズを使って花を撮影すると、見過ごしていた花の不思議な姿を見ることができます。デジカメのマクロを利用するとピントが合いにくいのですが、同じものを何枚か撮ると成功します。最低3枚は撮ることをお薦めします。
(8)他人に見せる
『自信作を講評してもらう』
次回の作品に生かせるように友人知人の意見を聞きましょう。コンテストに出して腕試しをするのもいいでしょう。
(番外)同行者は選ぶ
意外に重要なことです。山が好きな人の好みはいろいろ。写真撮影は時間がかかります。同じものに興味を持つ人と一緒に行くと良いでしょう。風景写真がメインなのか、花がメインなのか。先を急ぎたい人とは一緒に行かないように注意しましょう。
余談ですが、講師の高橋さんと飯島さんが一緒に山に行った時、普通は二日で行ける所が四日かかったそうです。飯島さんが花の撮影に夢中になっていた為だそうです。「つきあうのは大変です」と高橋さん。飯島さんは逃げ場を探すようにうつ伏せになっていました。一同大笑い。
スライドで高橋さんの撮影した写真を見ました。
<くじけず挑戦することが大事>
記者は山岳写真の撮影が苦手です。見た景色や花がつまらなく写ってしまうことが多く「全然ちが〜う!」と嘆いていました。花の写真は出来上がりにショックを受け続け、今では撮影しないよう心がけるほどです。
しかし、まれにいい写真が出ることを期待しながら挑戦することが、上達への方法だと講義を受けて思いました。
記者の経験から言うと、霧や雨の時に撮影したものは、思った以上にいい写真になります。天気がイマイチだと思わず、シャッターを切ってみてください。幻想的な風景が現れます。
【10月2日実施】