浅間山(外輪山 車坂峠~黒斑山~天狗温泉)
浅間山には外輪山(複合火山の外側の火口縁を構成する山体)があります。黒斑山(くろふやま)は長野県小諸市と群馬県吾妻郡嬬恋村にまたがる標高2404.0mの山ですが、浅間山を構成していた大きな山で2万4300年前に山の一部が崩れてしまったそうです。
道の駅ほっとぱ~く浅科からの眺め
今回紹介するルートは、車坂峠から登り黒斑山、蛇骨岳(じゃこつだけ 標高2366m)仙人岳(せんにんだけ 標高2319.8m)を通り、浅間神社、天狗温泉に下るルートです。浅間山の雄大さと外輪山歩きの楽しさを味わえます。歩く距離が長いので最後はバテました。
やまたみ倶楽部の山行でした。浅間山の噴火状況に応じて別の山も検討していたのですが、浅間山の噴火活動が静かだったので無事に黒斑山登山を行なえました。
アクセス
当サイト内「浅間山」をご参照下さい。
車坂峠~トーミの頭 110分(休憩含む)
午前7時30分標高1973mの車山峠からスタート。常念あきらさんが「浅間山」の記事で書いているように登山中トイレがないのでここで済ませておきましょう。
この日は霧が立ち込めていて周囲の山は見えませんでした。登山道脇の花や実は良く見えました。登山口から間もなくシラタマノキの群生がありました。白い実がごしゃごしゃとあたり一面にあったのでこの先ずっとあるものだと思い込みその場で写真を撮らなかったので撮り損ねてしまいました。美しいものを見たときにはとりあえずその場ですぐ写真を撮ったほうがいいですね。
途中でマイクロバスから見えたものすごい上り坂。まさか登るとは思っていませんでした。講師の飯島さんからこれから登ると聞いたときには他にもそう思った人がいて「え~っ」と思わず叫んでいました。
トーミの頭~黒斑山 40分
黒斑山は広くないということだったので手前の浅間山監視カメラ設置場所で休憩。霧が薄くなり始め浅間山と黒斑山の間の下の様子がチラッと見えたときには美しさに感動しました。
黒斑山~蛇骨岳 40分
黒斑山山頂で記念撮影しましたが、他にも登山客の方がいて記念撮影の順番待ちのような状況だったため早々に立ち去りました。
蛇骨岳に向かう途中も素晴らしい眺めです。
蛇骨岳~仙人岳 20分
蛇骨岳は広々としています。やっと青空も出てきて他のグループもここでゆっくりと昼食をとっていました。
蛇骨岳から10分ほど歩いた所で浅間山をバックに記念撮影。
仙人岳~Jバンド手前 30分
仙人岳 仙人岳からの眺めも良い
仙人岳からの途中で休憩。霧も晴れて浅間山がばっちり見えました。嬬恋村側は雲海が広がっていたのですが、雲がなければキャベツ畑が広がっているそうです。
Jバンド~賽の河原 55分
この山行での一番の難所がJバンドです。急な下り坂のため自信のない人には安全確保でロープを体につないで下りました。ゆっくりと落ち着いて下れば大丈夫です。特に注意する所は10分もないくらいですが、注意しなければと思って首を伸ばして下を見ていたせいなのか翌日は首周りが痛くなり2日半痛みが続きました。山行後のストレッチが足りなかったのかもしれません。Jバンドを20分下ると平原湯の平になります。Jバンド上部は標高約2240m、下り坂が一段楽するのは標高約2130mです。湯の平からの浅間山の眺めも素晴らしいです。私のカメラには収まりきれませんでした。
賽の河原~火山館 30分
賽の河原(さいのかわら)は浅間山への登山道との分岐です。浅間山の噴火活動は静かになっていましたが安心できる状態ではないため立ち入り禁止になっていました。
火山館~天狗温泉 105分
火山館にはトイレ、飲料水場があります。火山館は浅間神社の隣です。牙山(ぎっぱやま)の姿は天狗が住んでいそうな感じです。鳥居と牙山を見ていると何やら物語があるように思えてきます。
火山館から下り始めると素晴らしい紅葉が見られました。牙山はやはり存在感があります。
この下りの道は途中で二手に分かれます。その先は再び合流するため不動滝を見て蛇堀川(じゃほりがわ)に沿って下るコースと少し楽なコースを好きなほうを選んで下りました。私は川沿いのコースにしました。温泉の成分のためでしょうか、蛇堀川は濁っていました。
午後4時天狗温泉到着。
お薦めの温泉 天狗温泉
天狗温泉は鉄分の多い赤褐色の湯で見た目からして体に良さそうです。登山後の体にはたまらない温泉です。極楽極楽。
営業時間:午前11時から午後4時まで (お客様が多かったためかこの時は入れてもらえました)
料金:大人500円
泉質:単純鉄冷鉱泉
効能:リウマチ、神経痛、筋肉痛など
天狗温泉浅間山荘 長野県小諸市甲又4766-2
TEL0267-22-0959
ホームページ 天狗温泉の説明
記者の感想
黒斑山から見る浅間山は有名なようですが霧のため印象がほとんどありませんでした。蛇骨岳の手前あたりからずっと浅間山と麓の湯の平の景色に見とれていました。なだらかなラインに魅せられました。蛇骨岳や仙人岳、Jバンドのほうがよかったなぁと記憶に残っています。山登りは天候で印象が左右されますね。
やまたみ倶楽部の登山だったためマイクロバスをチャーターして車坂峠から登り天狗温泉に下りてくることができました。登り口に戻らない山行は普段なかなかできないため貴重な体験でした。温泉で一緒になった女性グループは私達と同じルートでした。天狗温泉までタクシーに来てもらい車坂峠に戻ると言っていました。その手もありましたね。
【登山者・記者:アルプスちえみ】