中西山
中西山(なかにしやま)は長野県長野市と北安曇郡小谷村の境界にある標高1740.8mの山。奥裾花(おくすそばな)自然園から登るルートが一般的です。
1966年頃、国鉄長野山岳連盟が奥裾花自然園西側周辺に登山道を作ったようですが、利用者が少なかったため15年続いた維持管理を打ち切り、現在では根曲竹が生い茂っています。地元の方によって中西山・東山方面だけが登山道として今でも整備されています。
アクセス方法
マイカーの場合
松本市から国道147号線を大町方面に進みます。まっすぐ進むと大町からは148号線になります。北安曇郡白馬村の信号機「白馬駅前」の次(北)の信号機で右折して、国道406号線を鬼無里(きなさ)方面に向かいます。鬼無里の西京で左折して奥裾花峡方面に向かいます。途中で料金所があるので自然園への入園料を支払ってください。登山日の2009年5月31日は自然園までの道に亀裂が入っていて片側交互通行だったため、入園料は免除されていました。待機時間も含めて所要時間は2時間30分でした。
別ルートもあります。当サイト内「堂津岳」登山の記事のアクセス方法もご参照下さい。
シャトルバスを利用
やまたみ倶楽部の山行だったため松本からはチャーターしたバスに乗って奥裾花観光センターまで来ました。雨が降っていたので、ちょっと楽をして観光センターから奥裾花自然園入口まではシャトルバスを利用。乗車時間約10分、料金200円。川中島バス株式会社
バスを降りてから徒歩10分ほどで平成の森に着きます。
平成の森 中西山登山口(標高約1250m) 9:40
小雨が降る中、登山開始。 登山口にはトイレがあります。
2008年5月4日に堂津岳に登ったときとは全く違う光景に驚きました。年によって積雪量は違いますが、5月も終わりになると緑がモリモリしています。登山口付近はブナの森です。
登山道脇は花盛りです。小雨のため周りの景色を楽しめない分、花に目が行き楽しめました。
京清水(水場) 10:30
京清水付近にはサンリンソウが群生しています。
落合分岐(標高約1620m) 11:05
やっと尾根まで来ました。落合分岐は左に行くと中西山、右に行くと堂津岳方面になります。中西山への道は、登山道として十分機能していますが、堂津岳への道は根曲竹が生い茂り、藪になっています。この時期に堂津岳に行く人は皆無だと思われます。
落合分岐まで登ってくる道は雨のためにぬかっていて、足が滑って後ずさりすることもありましたが、頂上までの尾根伝いはそれまでに比べると大変楽です。少しだけ雪が残っていましたが、今回の登山では雪の上を歩いたのはほんの一歩くらいです。右の写真は雪の上は歩かずに横を通りました。
中西山山頂 11:45~12:45
雨のために周囲には根曲竹の藪しか見えません。雨ではなくても見えるものは竹薮だけなのかもしれません。視界はあまり開けていないように感じました。
頂上には大勢の登山客がいました。富山の東部の山岳会の方で25名近くの大人数で来ていました。私たちも14名で大勢だと思っていたのですが、さらに多い団体様でした。頂上に来るまでにすれ違ったのは、単独の人が数名だけでした。
頂上でゆっくり昼食。
落合分岐 12:55
昼食後で疲れも癒えた上に、下りは楽なので休憩無しで落合分岐まで来ました。
分岐まではいいのですが、これから先の下りがグチャグチャの泥道を下るので足元に十分注意して進みます。ストックを2本持っていたので上手く使いながら安全に下ることが出来ました。下っているうちに泥の上をちょっとだけ滑り降りるコツをつかんだような気がしました。
京清水ではせっかくなので水を飲んでみました。冷たくてすっきりとしたおいしい水でした。
平成の森 中西山登山口 14:00
下山して来たら雨はやんでいましたが、中西山を見ることは出来ませんでした。それにしても美しい緑です。
帰り道もシャトルバスを利用しました。朝は観光の方がほとんどいませんでしたが、帰りのシャトルバスは満員でした。混雑時は10分後にバスが運行されていました。
感想
雨の中を歩くのは嫌なのですが、今回は大降りになることもなく小雨でほとんどやんでいるような状態で幸でした。周りの山々の眺めを楽しむことは出来ませんでしたが、こんな時には見逃してしまいそうな木の花にも目を向ける良い機会になりました。中西山は残雪期の登山に人気があるようですが、この花の時期もなかなか良いものです。
【記者・登山者 アルプスちえみ】