古きを守るも開発なり ~とんかつ屋のキャベツはなぜ旨い~
話題提供 瀧澤 功 さん [「かつ玄」店主 ]
会 場 あがたの森文化会館 本館1 ― 5
とんかつ屋「かつ玄」の評判は、料理の美味しさはもちろんのこと、四季の移ろいや自然の温もりを感じるお店の心地良さにあります。
昭和40年、「かつ玄」店主・瀧澤さんの東京での厳しい修業時代のスタートは、望んでいた調理担当ではなく、奉公先のご主人の「お前は配膳をやれ」との言い付けから始まりました。
最初は嫌だったこの配膳の仕事を通して、料理の奥深さだけでなく、盛りつけの美や器の良し悪し、接客や掃除の大切さ、店づくりや従業員のマネジメントまで、飲食店を運営していくうえで必要な全てを学ぶことができました。今となって振り返ると「料理をつくるだけの職人ではなく、店全体に目を配ることのできる職人になれ」との教えだったなと感謝しているそうです。
今回のサロンでは、瀧澤さんが人生の師と仰ぐ二人の恩人、吉田吉之助氏(「かつ吉」主人)と池田三四郎氏(松本民芸家具の創業者)との出会いや、恩人から学んで大切にしている経営哲学、さらには松本の街並みや景観などについても、思いのままに熱く語っていただきます。
瀧澤功さんは1947年、松本市生まれ。東京・水道橋の老舗とんかつ店「かつ吉」での6年半の住み込み修業を経て、1973(昭和48)年、ふるさと松本で独立開業。以来40年余、「かつ玄」は地産の食材を使った料理でもてなす食事処として、地元はもとより旅の客にも広く知られている。長野県民藝協会の事務局長も長年務めている。
☆テーマに沿って話題提供者の話のあと、気楽に懇談。自由にご参加ください。
主 催 サロンあがたの森実行委員会 共催 旧制高等学校記念館・記念館