あがたの森文化会館は、ヒマラヤ杉に囲まれた「あがたの森公園」内にある重要文化財「旧松本高等学校」校舎を保存しながら、市民の教育文化活動に活用している施設です。
大正8年(1919)、あがたの地に開校した松本高等学校。戦後の学制改革により廃止されるまで多くの人材を輩出しました。戦後は信州大学として生まれ変わりましたが、昭和48年(1973)、キャンパスが移転されることになりました。大正時代の代表的な木造洋風建築物である校舎は、市民や同窓会の運動により保存され、今なお「あがたの森文化会館」として利用されています。
そのあがたの森の一角に旧制高等学校記念館があります。学生達の教科書やノート、愛読書など松高ゆかりの資料や、登山の盛んだった松高ならではの山岳雑誌や登山用品など展示されています。
旧制高等学校記念館は、当初、旧制松本高等学校記念館として開設しましたが、学制改革から数十年が経過し、教育史上大きな役割を果たした旧制高等学校の資料が、全国的に散逸し、無くなっていく傾向にありました。そこで、松高ばかりでなく、他の旧制高等学校の資料も収集するため、平成5年7月、新たに旧制高校等学校記念館として開館しました。